ビネ1660
1660年、ルイ14世の腹心でかつら職人のジョルジュ・ビネが、宮廷に塩を持ち込んだと言われています。この塩は、豊かな塩田で有名なゲランド地方の塩の都、バッツで収穫されたものでした。
ビネ家では、1000年前にゲランドの湿原を歩き回ったベネディクト派の修道士から受け継いだ先祖代々の塩採取技術が、塩職人から塩職人へと代々受け継がています。一族の間では今もなお、次のような言い伝えが残されているそうです。「王様の塩、バッツの町の沼地で結晶化し、決して混ざらず、砕かれず、東風に吹かれて生まれよ!」。
非常に豊かな青い粘土でできた塩の湿地では、機械化も工業化もされておらず、すべてが柄と板のついたシンプルな道具で行われています。最もよく知られているのは、最も伝統的な方法で塩を収穫することができる「ラス」と「ルース」です。前者は水を押し出すことで小さな波を作り、粗塩を粘土の上で転がすことができ、後者は水面を流すことで「フルール・ド・セル」という世界でも最高級かつ希少な塩を繊細に収穫することができます。
古来からの技術と絶え間ない努力により、ビネの塩には非常に豊富な栄養素が含まれています。塩化ナトリウムでできた粒の中には、大地や海が育んだカリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルと、わずかな水分も含まれています。この繊細で不可欠な水分を保つために、塩は自然に水切りされ、人の手で選別され、包装されます。
今日、「グラン・クリュ・ドゥ・バッツ」ソルトフラワーは、多くのミシュラン星付きシェフや国際的なシェフに評価されています。ビネ家は彼らの協力のもと、芸術と伝統を尊重し、最も要求の厳しい味覚の期待に応えるために、塩のフルコレクションを作り上げたのです。